ここ２０年のインターネット環境の飛躍的な普及により、知りたいことはいつでも、どこでもスマートフォンなどの端末から調べることができるようになりました。

選択肢の幅は広がり、患者さんが、自分がしたい治療を受けるチャンスも増えたはずですが、「治療してもらう立場」からは、なかなか希望が伝えられなかったり、医師とのコミュニケーションの問題で治療をあきらめてしまう方も多いことを感じます。

人生は１度きり。誰だって自分の受けたい治療を受ける権利があり、自分の生きたい人生を生きる自由があります。

半面、自由には必ず責任が伴います。治療という大事な選択を自分でしないといけない不安との間で、患者さんは揺れ、孤独になりがちです。

治療を成功させるためには、医師との関係を良好に保ちながら、信頼関係を深め、対等の関係で治療戦略を練り、チームで治療を進めていく必要性があります。

もう一つ、重要なことがあります。どんな治療も食事療法ができなければ効果を十分に発揮することはできないという点です。

食事療法は毎日の積み重ねで、効果も実感しにくいので継続がなかなか難しいという問題があります。挫折しないような食事面での細やかなサポートも非常に重要です。

ナースは、患者さんの生命力の消耗を最小限にするために環境を調整するのが本来の仕事です。

フリーの看護師というジャンルは今までありませんでしたが、自分の担当の看護師さんがいて、治療に伴走してくれる、というのは患者さんにとっては大きな安心となり、治療により専念しやすい環境ができると思います。

私たちは”モデレーター”となり、患者さんの一番そばで寄り添い続けます。