· 

逆流性食道炎をどうにかしたい人へ。

 
 
【辛い逆流性食道炎をどうにかしたい人へ】
 
逆流性食道炎にお悩みの方が結構いることに気が付きました。逆流性食道炎は、
 
酸っぱいものが上がってくる、頻回にげっぷが出る、胸やけがする
 
など、特に寝ている時に不快な症状を感じることが多い疾患です。
 
ひどくなると、「胸が痛い!」と感じるような感覚を覚えることもあり、ここまでくると受診、内服を考える人が多いのかもしれません。
 
臨床ではフォイパン、タケプロン、オメプラール、ガスターなどが処方されることが多いです。
 
これらのお薬ですが、全て
 
「胃酸の分泌を抑える」
 
種類のお薬になります。
 
 
以前は「過剰な胃酸が問題なんだから」と特に何の不自然さも感じませんでしたが、今考えると、大きな違和感を感じます。
 
 
【胃酸分泌を抑制するのが正解なのでしょうか】
 
胃酸は、決して悪役ではなく、タンパク質を消化し吸収しやすい形にするためには必須のものです。
 
この働きが弱いと、タンパク質は「未消化たんぱく」として腸に送られるわけです。
 
未消化タンパク質は、アミノ酸となる事が出来ず、腸管から吸収され、血中に流れ込んでしまうことがあります。
 
これを「異物」と免疫細胞が認識し、「抗体」を作り、アレルギーを引き起こすきっかけになる事があるのですが、
 
このようなことを知れば知るほど、胃酸を抑えることが正解なのか、首をひねってしまいます。
 
 
【対策1: 胃酸の無駄遣いを抑える】
 
 
 
何でもですが、大量に、しかも長時間分泌を強いられる環境ではその「質」は悪くなります。
 
胃酸をピンポイントでキチンと適量分泌させる発想が必要となるのではないでしょうか。
 
そこで「消化が良いものを食べよう」という発想になるわけですが、皆さんは消化の良いものというと何を連想されますか?
 
「おかゆ」や「うどん」を連想される方が多いのではないでしょうか。
 
おかゆは良いとしても、「麺類」は消化が良いとは決して言えるものではありません。
 
実際、緊急胃カメラが必要となる状況で内視鏡で胃を見ると、麺類が残っていることが結構あるのです。
 
胃液を大量に、しかも長時間分泌することが必要になる食べ物No.1は「麺類」です。
 
麺類を避けるだけで、逆流性食道炎の症状が改善する人はたくさんいます。
 
お悩みの方は、意識してみると体分違うと思います。
 
麺類を摂るのなら、赤ちゃんのように「小さくカット」したり、柔らかく煮たりすることが有効です。
 
おにぎりにするなら、小玉に丸めて1口大に小さくするのが良いと思います。
 
 
同じ意味で、お肉を摂るときなどは、「小さくカット」して「よく噛んで」食べることを意識するだけでも大分違いますよ。
 
初めから「ひき肉を使う」という手もあります。やってみてください。
 
 
【対策2:分食する】
 
 
「タンパク質の消化が苦手」な人はほとんど慢性的な「たんぱく質摂取不足」があります。
 
それを補おうとして、ステーキを400gくらい食べようとしても到底消化・吸収できません。
 
というか、そんなに食べられません(少食タイプ)。
 
根本的な解決としては「分食」が有効な手段になります。
 
1回に吸収できる適切なたんぱく質量は「20g」位と言われていますので、肉や魚なら、100~150gくらいから始めて、回数を増やしてみたらどうでしょうか。
 
 
油っこい食べ物は、本能的に避けることが多いですので、こってりとしたものより低脂肪のお肉を選んで、例えばサラダにMCTオイルをかけて脂質を調整するなどするといいと思います。
 
 
MCTオイルは、大さじ1程度にしてください。MCTオイルは油の中では消化がとてもいい油です。
 
 
肉や魚、卵やチーズなど動物性のものもなかなか食べようとしても、タンパク質不足が深刻な人ほど「食べれない」のです。
 
ここは「プロテインを上手に使う」ことをお勧めします。
 
 
プロテイン1杯(30g)でステーキ200gのタンパク質です。
 
ホエイは特に吸収がいいので、おススメです。
 
プロテインは筋肉増強のために使うイメージがありますが、このように、病気を積極的に改善するときにも非常に有効です。
是非一度チャレンジしてください。
 
 
(まずは、1日に自分の体重(g)のタンパク質を摂ることから始めてください、徐々に増やして、最終的には体重の1.5倍くらいまでしっかり摂れるといいと思います)
 
 
【対策3:手を加えないシンプルなものを食べる】
 
 
 
食べ物は複雑に加工されたものよりシンプルなもののほうが消化は容易です。手の込んだ料理よりそのまま食べられるくらいの食材のほうが良いということです。
 
RAW FOODはそういう意味でも逆流性食道炎の人にはよいといえると思います。
 
RAW FOODとは「なまもの」のことです。
生の食べ物は「酵素」がそのまま残っていますので、消化や吸収しやすいです。
 
 
【対策4:食べてすぐ横にならない】
 
 
夕食は特に、早めの時間に摂ることがおススメです。
 
食べてすぐに横になると、絶賛消化中の胃液が上がってきて、大変つらい思いをします。
 
夕食の暴飲暴食は避け、軽めに済ませることがとても効果があります。
 
日中も、なるべくゴロゴロしないで上体を起こして過ごしましょう。
 
検索していたら、逆流性食道炎に悩む木工屋が作った「すのこ」という商品が出てきて、
なるほど~!これはうまい売り方だ!と感心しました。
 
 
【対策5:サプリメント補充】
 
 
タンパク質の消化には「亜鉛」が必要です。
逆流性食道炎の方はほとんど亜鉛が不足していると思っていいと思います。
 
医師に相談して「プロマックD」を処方してもらうというのも手ですが、一般的には胃潰瘍の薬なので、栄養素に詳しくない先生に相談しても嫌な顔をされるかもしれません。
 
アルカリホスファターゼ(ALP)が低いのは亜鉛不足の指標の一つになります。170以上を目指して、亜鉛を摂取していくとよいと思います。
 
サプリメントを摂取する際は、サプリメントに頼り切らず、亜鉛の多い食品を意識的に摂ることで効率よく、亜鉛不足が解消されます。
 
牡蠣、かぼちゃの種、ひよこ豆、カシュナッツ、ヨーグルト、エビ、にんにくなどが亜鉛が多く含まれる食品です。
 
 意識してみて下さい。
 
 
 
 
逆流性食道炎は、辛いだけでなく、食道に慢性的な炎症ができ、食道がんのリスクになることも知られています。
 
 
薬を飲むより、先ずは食事と生活習慣を改めることから始めたほうが、よいと思います。
 
 
 

 ↓↓オンライン保健室では、お1人お1人、 事前に十分ヒアリングをしてからご相談に臨んでおります。一人で悩むよりナースのサードオピニオンを聞いてみませんか?↓↓ 
   https://www.moderato2018.com/online-nursery-office/

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村