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セカンドオピニオンを意味あるものにするために必要な3つのポイント

セカンドオピニオンを意味あるものにする為に必要な3つのポイント

 

 

「提案された治療が本当にベストな選択なのか?」「ほかに方法はないのか?」

 

癌の宣告を受けた患者さんや、その家族の多くがセカンドオピニオンを受けることを考えると思います。

 

 セカンドオピニオンには費用も掛かります。せっかく受けるのであれば、「よくわからなかった」「聞きたいことを全部聞けなかった」というようなことがないように、次の3つのこと、是非実践してほしいと思います。

 

【意味あるセカンドオピニオンにするための3つのポイント】

 

1.   主治医任せにせず患者もきちんと準備する事

 

2.   説明はメモしながら聞くこと

 

3.   自分が理解したことを医師に確認しながら、ずれを補正すること

 


【事前準備をしっかりしておきましょう】

 

医師も、自分を信頼してセカンドオピニオンを受けに来てくれるのはうれしいはずです。きちんとお答えしたいと思ってくれているのは間違いありません。

 

しかしそこで患者さんに延々と自分の話をされ続けてしまうと、げんなりしてしまい、医師のモチベーションもだだ下がりしてしまいます。

 

 聞いてほしい、理解してほしい気持ちはわかりますが、1人の患者さんに避ける時間が限られていること、セカンドオピニオンは自分の意見を言う場ではなく「医師の意見を聞く場」であること」を患者さんもしっかりと理解し、

 

「医師に何が聞きたいのか」「何が解決したいのか」を事前にしっかりと考えて、頭をまとめておく必要があります。

 

家族にも一度「先生に聞きたいこと、ある?」と意見を聞いておいて、後になって「あ~、あれも聞いておけばよかった・・」ということのないように、事前にきちんと準備してから受診に臨むことをお勧めします。

 


【メモを活用しましょう】

 

「聞いておきたいこと」は、1枚のメモにまとめましょう。できたら、箇条書きで、見やすく書いてください。

 

これを、受診の前に、外来の看護師さんに渡すのが1番よい方法です。そうすると、カルテにメモを付けて、受診の前に医師に一言、看護師から説明してくれるはずです。

 

※外来の看護師は診察をスムーズにするための調整をするのも大事な仕事の一つですので信頼して大丈夫です。

 

医師が不快に感じるのでは、と思う必要は100%ありません。かなりの医師が、好意的に感じてくださいます。

 

私が外科病棟で勤務していた時のことですが、話が長そうな患者さんとその家族に、事前に手術の説明で先生に「聞きたいこと」を十分ヒアリングし、箇条書きのメモにして渡したことがありましたが、医師に「助かる~」と大変感謝されたことがありました。

 

後から先生が言われたことを振り返ったり、家族に説明したりするときにも役に立つので、ぜひ、メモを活用することをお勧めします。

 

【説明を聞く時のコツ】

 

先生が説明するときには、メモをとることもおススメです。専門家になればなるほど、自分が専門用語を使っていることに気が付きません。しかも、スピードが速かったり、声が小さかったり、聞き取りにくかったりすることも多いので

 

先生にゆっくり話してもらったり、はっきり話してもらうことを意識してもらうためにもメモを取ることは非常に有用です。

 

 わからない用語などは、その場で聞くのが一番ですが、聞きにくいことも多いですね。その時はメモして、後で自分で調べてもいいと思います。

 

【自分の理解を確認しましょう】

 

コミュニケーションの技法の1つなのですが、相手の意見をまとめて、「〇〇〇〇という理解でいいですか?」と相手に返すことは、コミュニケーションのずれを補正するいい手段です。


メモを取るので一生懸命かもしれませんが、大事なことほど、自分の理解でいいか確認したほうが良いと思います。

 

まとめ

 

セカンドオピニオンは、患者が良い治療を選択し、納得して治療を受けるために重要な機会です。


「意義の高いものにする」ということは、よく伝えられ、よく聞き、よく理解できたという満足感と同義だと思います。


相手の立場で考えて、工夫をすることは自分のとっても結局、プラスになる事になります。


セカンドオピニオンの時だけでなく、通常の定期受診の時にも、非常に役に立つ受診スキルですので、この記事を見て少しでも多くの方に、実践していただけたらいいな、と思います。