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ハイパーサーミアの効果をあげるセルベックス併用療法について〜ヒートショック・プロテイン〜

 


今日の記事、結論から言うと

ハイパーサーミアや温熱療法を受ける時には、
 
絶対セルベックス(胃薬)を飲んで受けた方がいい
 
という内容です。
 
 
はじめて聞いた時には、「は?セルベックス?」と二度見してしまいました。
 
 
セルベックスは、ロキソニンなどの痛み止めと一緒に出されることが多い「胃薬」です。
 

セルベックスには胃粘液の分泌を増加させ、傷んだ胃粘膜の保護や修復を促進する、という効能があります。
 
 
この種の胃薬が、温熱療法やハイパーサーミアの効果を上げることに寄与するというのはどういう機序なのか。
 
 
ゆっくり説明します。
キーワードは
 
ヒートショック・プロテイン(HSP70)」
 
という言葉になります。
 
 
温熱療法やハイパーサーミアをすると、強い熱によって生じた「ヒートショック・プロテイン」という物質が生じます。
 
 
この「ヒートショックプロテイン」が、がん細胞が細胞が分裂する時に活性化する、
 
「NF kB(エヌエフ・カッパー・ビー」
 
という因子の活性を抑制する働きがあるのです。
 
 
つまり、
 
ヒートショック・プロテイン(HSP70)が増えると、がん細胞の増殖を抑制できる
 
=温熱療法やハイパーサーミアの効果を上げることができる
 
ということです。
 
 
 
ここでセルベックスの登場です。
 
 
実は、セルベックスという胃薬に、ヒートショック・プロテインを飛躍的に増やすことができるということが分かっているのです。
 
 
 
京都府立医科大学のマウスを使った研究によるもので、既存の1800の薬の中で、セルベックスがいちばんヒートショック・プロテインを増やす働きがあることが論文で報告されています。
 
臨床で応用したところ、明らかに
 
セルベックスを併用した症例で治療成績が良かった
 
との発表でした。
 
(残念ながら論文、ネットで検索することができませんでした。)
 
 
抗がん剤の中には、例えば膵臓癌の抗がん剤、ジェムザールや、5ーFU、シスプラチンのように、治療の副作用としてNFkBを増加させてしまう種類のものがあり、
 
 
この種の抗がん剤との併用は特に治療効果が高くなるようです。
 
 
また、肺転移を有意に抑制したという報告もあります。
 
 
加えてヒートショック・プロテインには、炎症を強力に抑制し、免疫力を向上させる力も報告されています。
 
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1錠あたり9.4円の、どの薬局でも入手できる一般的な薬ですし、
 
さして副作用もありませんので、温熱療法やハイパーサーミアを受ける際は、ぜひ主治医に相談してセルベックスを処方してもらうことをお勧めします。
 
 
セルベックスは、1日9錠(3ー3ー3)飲むことでいちばんヒートショック・プロテインを効率的に産生するようですが、
 
 
ハイパーサーミアを受ける、前の晩、当日の朝、当日の昼に1錠ずつ飲むだけでも効果があるようです。
 
 
是非チャレンジしてみてください。
 
 
 
 
 
 
たかが胃薬ですが、医師に希望する薬を出してもらうのはなかなか難しいものです。
 
医療マネジメントのサービスを提供させていただいていますが、そういうお手伝いもしています。
 
 
よかったら、相談してください。
 
 

まずは、オンライン相談でご相談いただくことをお勧めしています。
 
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