Case1
ケトン食をしていますが、再発してしまいました。私のがんには、ケトン食が合わなかったのでしょうか。
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モデラート保健室にご相談がありました。
answer
がんはブドウ糖だけを成長の糧にしているわけではないので、厳密な糖質制限だけでは細胞死に導くことは難しいです。
ブドウ糖の供給を断つと、7割のがんは死滅するが、残りの3割はケトン体を餌に成長する、という研究もあります。
チェックポイントがいくつかあると思います。
チェックしてみてください。
①ケトン体でていますか?
ケトン食をしている、というのと、ケトン体を有効域(1000㍉モル〜3500)まで出せているというのではまた違うように思います。
抗がん剤作用、
抗炎症作用、
抗酸化作用がはっきりしているケトン体を、
きちんと夜間も含め、維持できているか、チェックが必要だと思います。
・体脂肪率が少ない
・鉄やビタミンB群が不足している
・筋肉が少ない
・必要な脂肪量を取れていない
・カルニチンが少ない
・運動量が少ない
・ビタミンCが少ない
・アルブミンが低い
・ストレスが多い
トータルで検証してみて下さい。
特に夜、脂質を取って寝ているかは重要かと思います。
寝ている間は体温も低く、がんが活動しやすい時間帯です。
MCTやアマニもよいですが、
なかなかの時はグラスフェッドバターもよいと思いますよ。
飽和脂肪酸ですが、オメガ3も多いので。
ケトン体(βヒドロキシ酪酸)測定、機械でなくても尿ケトン測定紙でもいいので、
肝心のケトンが出せているかどうかをチェックした方が良いと思います。
②脂、選んでますか。
ラードや生クリーム、赤身肉など飽和脂肪酸取りすぎてませんか。ガードが固くて、抗がん成分ががんの細胞核に入り込めないようになる前に、
MCTオイル、アマニ油を基本に、
酸化していない脂を選んでとれているか、
チェックしてみてください。
③タンパク質、過剰になっていませんか
アルブミンや総蛋白、BUNを見ながらタンパク質代謝をチェックして、
タンパク質が不足もですが、過剰にならないように、調整することは大事です。
グルタミンやメチオニン、バリンなど、
がんの栄養になりやすいアミノ酸種、取りすぎていないかもう一度チェックして下さい。
④抗炎症対策、してますか。
がんは浸潤して増えます。そこには慢性炎症のアラームが常に鳴ってます。
ケトン体は抗炎症作用の強い生理物資ですが、それだけだと手緩い場合も。
ビタミンAやビタミンDでの腸管ケアに加えて、
ポリフェノールやアスタキサンチン、ナイアシン、日常的なビタミンC、グルタチオンやEPAなど、重ねての抗炎症対策、
必要だと思います。
抗酸化より先ずは抗炎症が大事です。
採血で炎症のステージを定期的に評価してみてください。
⑤ケトン耐性を獲得した可能性
長期にケトン食をすると、ケトン耐性を獲得するがんも現れます。
がん細胞のミトコンドリアを増やすために、
スタチン製剤(コレステロールの薬)ベサフィブラートや、メトホルミン(糖尿病の薬)を使うというウルトラCのワザもあります。
特にベサフィブラートは、古川先生だけでなく、福田先生も推してます。
これらの薬は、
ミトコンドリア新生に重要な働きをする
PGC-1αを活性化します。
ベサフィブラートは、この、3つある受容体全てを活性化する働きがある為、
ケトン食でなかなか効果が上がらない場合、
検討してみられるとよいと思います。
webで、相談できるモデラート保健室を開設しています。
がんの方を中心に、ご相談を時々頂いてます。
個別の状況もありますので、遠回りするよりは、
ダイレクトに聞いた方が早いことも。
事前に十分ヒアリングして、相談に臨みますから、1時間でも満足できる濃さになると思います。
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